拝啓、貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
メルマガ配信が遅くなり申し訳ございません。
さて、前回の続きです。業務プロセスの重要性に関しての事例を今回を
お伝えしたいと思います。
特定の顧客層に対してカスタマイズをした携帯電話を販売している愛知県
の企業様です。
現在の売上は32億円 特定の顧客層に対する市場占有率は、約15%あるそう
です。
携帯事業の開始は、1999年。BtoCの携帯電話事業ではありますが、特定の
顧客層の為、営業マンを活用し訪問販売をしていました。
営業エリアは東海4県、特定の顧客層の為、顧客は点在をしていました。
決して営業難易度の高い仕事ではありません。
最初は、「とにかく数字を上げろ」という事で、営業マン個々で自分で考え
営業をさせていたそうです。
最初は市場がゼロなので、その結果、数字は上がりますが、東海4県のエリ
アを制限せずに個々で営業をしている為、
・非常に営業効率が悪い
・一定のルールがない為、営業同士のバッティングがひどく、顧客を取り合う
・問合せがあれば、すぐに、どこでも営業マンが申し込みを取りに飛んでいく
為、各県における顧客の占有状況が虫食い状態になっている
・受注しやすい顧客しか受注しない傾向があり、営業能力が向上しない
・活動範囲が広範囲の為、直行・直帰になり、報・連・相が疎かになり、
活動状況の把握が出来ない
上記の理由の為、良い悪いではなく、営業マンは疲弊をしていたそうで、半年
もすれば、退職をするという事が続き、退職をすればまた、新たに営業を採用
する。この悪循環が繰り返されていたそうです。
会社としてもこれは問題だという事で、新たなマネージャーを投入しこの悪循
環を断ち切ろうとしたそうです。
そのマネージャーは、上記の内容を確認をしたあとに、会社として営業マンの
活動を知らなさ過ぎるのではという事で、顧客データから各営業マンの受注状
況・営業が受注をしている年齢構成・東海4県の全市町村の特定顧客の母集団の
確認など、内部環境・外部環境を調査し、ゼロベースで再度マーケティングを
実施し、営業の仕組み構築をされたそうです。
そのマーケティングの結果として、以下のように営業の仕組みを構築されたそう
です。
1.営業活動エリアに優先順位を付け、そのエリアを攻略していく。
2.たとえ、営業活動エリアを絞っても、BtoCの訪問販売で平日日中の受注活動は、
日々の数字としては計上されるが、営業効率は決して良くない。(交通費など
獲得コストが多く発生し、結果として粗利率が下がり、営業マンの疲弊する)
そこで各エリアにおいてターゲットカスタマーがよく集まるお店などを代理店
とし、平日はとにかくチラシを配布するや、徹底的な情報活動に終始をさせ、
休日に集中して、お店に集客をさせ、その時に受注をする。
3.営業マンの営業・性格特性を分析(狩猟型か農耕型か)する。
4.狩猟型の営業マンは、営業活動エリアを新しく開拓する要員として起用
5.代理店の担当者は営業成績の順などではなく、農耕型を起用。
6.一定のシェアを獲得した時点で、次の営業活動エリアに比重を移していく。
7.代理店の担当者は、そのままそのエリアを「死守」する。
8.営業の手法を大きく変更する為、また、営業マンの士気向上も計る必要があり、
変更する事は会社の意思であるという事も表明する為に人事制度も一新。
数字を上げるものが偉いのではなく、コンピテンシー評価(行動特性)及び
定性評価(会社の方針を理解しているかなど)にて、60%の評価を実施し、
数字の評価は40%と変更。
以上を変えたそうです。
最初に営業マンの抵抗は、相当あったそうです。
しかし、それらの活動をしていくうちに、
・営業マンが効率よく受注できるようになり、(営業時間が長く疲弊しない)
結果的に、営業経費が大幅に圧縮。
・時間が空くため、営業マンとのコミュニケーションの時間
プライベートの時間がきちんと取れることになり、メリハリのついた生活が
送れるようになり、士気が向上をし、離職率の低下と在職期間が長くなる
事でのスキルの向上が図られ、営業マン1名あたりの受注も増加をした。
・営業部門としての方針に一貫性が出来た為、何をすれば評価される、何をす
れば 評価されないが明確になり、顧客に対する対応が大幅に変更をし、解
約率が 低減をした。
これらの効果があり、最終的には最初に記しているような営業成績になっている
そうです。
その方に話をする機会がありました、確かに仕組みも大事だし、データも大事だが
それだけでは動かない。
動くのは現場の営業マンなので、最終的にはマネジメントだと思います。
という事をおっしゃっていました。
景気が悪化をするとそれまで潜在的な(景気が良くて隠れていた)問題点が、
表面化をしてきます。
参考になるかどうかは、分かりませんが、非常に感銘を受けましたので、お送り
させて頂きました。
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<執筆者 自己紹介>
株式会社ジェイック 取締役 人材紹介事業部長
上島 隆司(カミシマ タカシ)
昭和44年大阪府生まれ。
甲南大学中退後、機械メーカーへ就職。ニッチマーケットですが、日本でTOP、世
界第4位のメーカーでルートセールスをしていました。しかし、何か違う。と思い、
設立1年目の通信ベンチャー企業へ営業職として入社。設立6年目に、IPOを経験。
その後、所属事業部がMBOにて独立。 独立後はM&Aを実施した買収先企業の責任者
としてその企業全体のマネジメント業務(事業の撤退・継続・拡大の選定及び、そ
の実務責任)をする。IPO前より、事業部の営業統括をしており、急成長を支える
営業マンの採用困難さを身をもって体感する。その後、某ベンチャー企業に誘われ
事業部長へ就任したが、結果的に転職失敗。2005年7月よりジェイックに参加。
採用する側・採用される側の経験をし、その経験を活かしたコンサルティングが
モットーです。
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